院長Dr.石井の美容ブログ

レディエッセについて

Recently updated on 5月 20th, 2019 at 02:14 pm

レディエッセとは輪郭を作るための注入剤の商品名です。
輪郭を作るとは「鼻を高くする」「顎をシャープにする」などを
目的とした施術です。
以前はプロテーゼと呼ばれる固形のシリコンを手術で挿入することによって
輪郭を作っていました。
しかし固形のシリコンを体内に入れるには切開が必要となり、
ある程度の腫れも伴うため気軽に受けられる施術ではありませんでした。

そこで注射で膨らますという発想となりますが、
実はこの発想はかなり昔からあり今から約50年前になりますが
液体の(ジェル状)シリコンや炭化水素系異物(オルガノーゲンなど)を
注射で入れていた時期がありました。
しかしこれらの注入物は非吸収性であり、
注入後に異物肉芽腫をつくるため禁止されています。

しかし、吸収される物質であるヒアルロン酸の登場により
再び「注入する方法」が脚光を浴びるようになりました。
ヒアルロン酸は6カ月ほどで吸収され元にもどりますが、
レディエッセは1年くらい持続します。
注入後の仕上がりの違いはレディエッセの方が自然です。
ヒアルロン酸も少量であれば自然ですが、
多めに注入すると横にも広がり綺麗な輪郭になりません。
また触った感じも弾力があるため自然ではありません。

レディエッセは注入直後は少し柔らかい弾力を感じますが
2週くらい経過すると徐々に固まってくるため触った感じも、
何もしていない人と変わりなく自然です。
私は最初、半分から3分の2(0.4~0.6ml)を注入し
2週経過したところで残りを注入するようにしています。
2週以上待つことにより注入直後より一回り引き締まり
全体的にボリュームダウンします。
2回に分けることにより自分の理想の高さに調節できます。
レディエッセはヒアルロン酸のように溶かすことが出来ないので
絶対にミスは許されません。
注入の最中は何回か起きてもらい鏡で高さや形を確認しながら行うことと、
全体の注入を2回に分けることにより綺麗な形を作ります。
手間と時間をかけて丁寧に施術することを信条にしています。

注入により簡単で安全に鼻を高くしたり顎を出したりできますが、
しっかりと高くしたい人にはプロテーゼの手術の方が固形物なので
綺麗な輪郭を作れます。
注入は一時的なものです。お試し感覚で高くしてみて良かったら
プロテーゼの手術が一番綺麗な輪郭を作ることが出来ます。
しかも特に問題がなければ永久です。
よくTVなどで整形のメインテナンス料と言われますが
プロテーゼの手術の場合には基本的には手術後の維持費的なものはありません。

【隆鼻注射(レディエッセ)によるリスク】
感染症、皮下出血、皮膚壊死、失明

【隆鼻注射(レディエッセ)による副作用】
1.術後の腫脹
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
2.針孔の赤み
レディエッセ注入は注入部位に針を刺すので針孔が赤くなります。赤みは2~3日で消失します。

【リスクと副作用に対する予防】
皮膚の浅い部分に注入すると内出血をおこす可能性があります。注入時と注入直後に圧迫止血を行うことにより内出血を抑えることができます。

【針孔の赤みに対して】
針を皮膚に刺すことにより炎症反応がおきるため皮膚が赤くなります。炎症反応を抑える目的で注入直後はステロイド含有軟こうを使用します。また、注入直後のアイシングも有効です。

【注入時の痛みに対して】
麻酔クリームにより針を刺す痛みを軽減することができます。注入する部位によってはブロック麻酔を使うこともできます。

【感染症に対して】
レディエッセ注入による感染症は非常に少ないですが、万が一、感染症が起きた場合には抗生剤の内服治療を行います。

【皮下出血に対して】
針を何回も刺入すると血管から出血する可能性があります。当院ではカニューレ針という鈍針を使用して血管を傷つけないようにして注入しています。

【皮膚壊死に対して】
レディエッセの注入は骨上の深さに注入しますが、誤って筋層内の深さに注入すると筋層内を通る血管内に入ってしまう可能性もあります。血管内に多くのレディエッセを注入すると皮膚壊死を招く恐れもあります。顔面の正確な解剖を理解していることと丁寧な注入手技が必要となります。

【失明に対して】
レディエッセの注入は骨上の深さに注入しますが、誤って鼻背動脈や眼角動脈に入ってしまうと、失明をきたす可能性もあります。顔面の正確な解剖を理解していることと丁寧な注入手技が必要となります。

【料金(税別)】
1本・0.8cc…¥130,000

▼隆鼻注射(レディエッセ) https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/nose/rediesse/


※記事の内容・金額については掲載当時のものになります。施術の詳細については各院までお問合せください。
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著者紹介

大塚美容形成外科 総院長
大塚院院長
大塚院金沢院京都院銀座院

石井 秀典医学博士Hidenori Ishii M.D. , Ph.D.

大塚院院長 石井 秀典医学博士
大塚美容外科 石井 秀典医学博士ブログ 大塚美容外科 石井 秀典医学博士 インスタグラム
略歴
2000年 帝京大学医学部 卒業
2000年 帝京大学医学部形成外科 入局
2005年 杏林大学病院 形成外科 入局
2006年 大塚美容形成外科 入局
2006年 医学博士号 学位取得

帝京大学医学部 形成外科 非常勤講師
美容外科・形成外科歴 23年

所属学会・団体
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本頭蓋顎顔面外科学会
日本創傷外科学会
国際形成外科学会会員
取得専門医
日本美容外科学会専門医(日本美容外科学会(JSAPS)認定)
日本形成外科学会専門医
医学博士
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