院長Dr.石井の美容ブログ

輪郭の左右差に対する治療

Recently updated on 5月 20th, 2019 at 02:56 pm

輪郭(フェイスライン)の左右差は、多かれ少なかれ誰にでもあります。

ご自身でも気づかない程度のものから
他人からでも直ぐに分かる程度まで様々ですが、
明らかな左右差は、あまり良い印象を与えないこともあるようです。

輪郭の治療は脂肪溶解注射、ボトックス注射、脂肪吸引、骨切り術があります。
通常は注射の治療から行い、
それ以上の効果を希望される場合には脂肪吸引や骨切り術を行います。

今回は、輪郭形成におけるボトックス治療について説明します。

まずボトックスとは、ボツリヌストキシンというのが正式名称です。

ボツリヌストキシンは生理食塩水や麻酔液で溶解して使用します。

治療する部位や目的によって溶解する量を調節して使用するため、
施術する医師の経験やテクニックにより、効果に差が出ることがあります。

顔面の解剖を理解していない医師が行えば表情が乏しくなってしまったり、
笑いにくくなってしまうという合併症を起こす可能性もあるでしょう。

ボツリヌストキシンの効果は、筋肉の動きを弱くすることです。
例えば眉間の筋肉に注射すると怒った時の縦シワが出来なくなります。

輪郭の治療では咬筋という筋肉に注射し、咬筋の動きを弱くします。

筋肉は負荷をかけて動かすことで太くなり(筋トレと同じ)
動かさないと細くなります。

この作用を利用して咬筋を細くすることにより輪郭の治療を行います。

咬筋は字のごとく物を噛むための筋肉です。
物を噛むための筋肉は4種類あるため、
そのうちの一つが機能しなくても問題ありません。

ただし、注意点は咬筋の端には笑う時に口角を上げる筋肉が付いているため、
端の部分には効かないように注射します。

また、中年以上の方が受けると頬のタルミが出現する場合があります。
治療の適応を正確に診察することが必要です。

モニターさんは20代です。
小顔の治療と左右差を治したい目的で来院されました。

左右差の原因は下顎骨の大きさの違いと咬筋の太さの違いでした。
骨切りは考えていないため、咬筋のボトックス治療を行いました。

左右差に対して左側に35単位、右側に50単位と注入量を変えて注射しています。



3週間後でもすでに小顔効果が出ており、左右差も改善しております。

2カ月後ではさらに効果が見られており、友人からは「痩せた?」と言われるそうです。

【咬筋ボトックスによるリスク】
タルミ、笑いにくくなる

【咬筋ボトックスによる副作用】
1.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
2.術後痛み
手術当日は注入による痛みが出現する可能性があります。

【リスクと副作用に対する予防】
咬筋は深い部位にある筋肉なので内出血をおこす可能性は少ないですが、細い針と丁寧な施術で内出血を予防しています。

【タルミに対して】
咬筋が細くなると小顔効果がありますが、皮膚の量は変わらないのでタルミとなる可能性はあります。20代では問題ありませんが、30代になるとタルミを生じることがあるので、カウンセリングの際にお伝えし、必要であれば糸リフトをお勧めする場合もあります。

【笑いにくくなるリスクについて】
ボツリヌストキシン注射を咬筋のみに注射していれば問題ありませんが、咬筋の一部には笑筋という笑う時に必要な筋肉が付いています。ボツリヌストキシン注射を誤って笑筋に注射すると笑いにくくなります。詳細な顔面解剖を理解した上で丁寧な施術を心がけています。

【料金(税別)】
¥46,000~

▼咬筋ボトックス https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/outline/smallface/era/


※記事の内容・金額については掲載当時のものになります。施術の詳細については各院までお問合せください。
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著者紹介

大塚美容形成外科 総院長
大塚院院長
大塚院金沢院京都院銀座院

石井 秀典医学博士Hidenori Ishii M.D. , Ph.D.

大塚院院長 石井 秀典医学博士
大塚美容外科 石井 秀典医学博士ブログ 大塚美容外科 石井 秀典医学博士 インスタグラム
略歴
2000年 帝京大学医学部 卒業
2000年 帝京大学医学部形成外科 入局
2005年 杏林大学病院 形成外科 入局
2006年 大塚美容形成外科 入局
2006年 医学博士号 学位取得

帝京大学医学部 形成外科 非常勤講師
美容外科・形成外科歴 23年

所属学会・団体
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本頭蓋顎顔面外科学会
日本創傷外科学会
国際形成外科学会会員
取得専門医
日本美容外科学会専門医(日本美容外科学会(JSAPS)認定)
日本形成外科学会専門医
医学博士
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