院長Dr.石井の美容ブログ

下まぶたの治療「下瞼ハムラー法」

Recently updated on 5月 20th, 2019 at 03:19 pm

40歳を過ぎ、鏡を見ていて変化を感じる部分の多くに「クマ」の出現があります。
クマはタイプ別に分類がありますが、多くのケースは目の下の膨らみと凹みです。
凹み部分が影となることで暗くなり、疲れている印象や老けている印象を際立たせてしまいます。

目の下の膨らみの原因は脂肪です。眼窩脂肪という脂肪を包んでいる膜が加齢とともに弱くなり脂肪が突出してくると膨らみが生じます。この膨らみだけが気になる場合には眼窩脂肪の切除が有効となります。脂肪の切除はまぶたの裏側から行うので傷は見えません。
目の下の凹みの原因は3つあります。一つは靭帯という線維性の組織です。もう一つは凹み部分の下方にある頬部脂肪体という皮下脂肪のタルミです。3つめは上顎骨の形です。これらの原因が組み合わさって凹みが生じます。この凹みの治療が最も難しく経験を必要とします。
治療方法はヒアルロン酸注射、レディエッセ注射、糸によるリフトアップ、外科的な手術などがあります。
実際の治療は患者さまのご希望に合わせて選択します。1週間ほどの休める期間が取れる方、週末のみ休める方、休む期間が無い方。切開する、切開しないなどの希望を考慮して効果的な方法を決めていきます。

凹んでいる部分を膨らませるだけだからヒアルロン酸などを注入すれば良い、という単純な治療法では良くならない場合が多いです。患者さまの状態に合わせた治療法を選択することが大切です。

50代前半のモニターさんです。
目の下には膨らみと凹みの両方があり、目尻には細かなシワもあります。また、よく見ると凹み部分の下方の脂肪は左側の方が下垂しています。

治療前(フラッシュなし)

治療前(フラッシュあり)

治療法は下まぶたの皮膚を切開し、眼窩脂肪を凹んでいる部分に移動します。
脂肪を包んでいる膜は張りのある状態で再固定します。左側の凹みは眼窩脂肪の移動だけでは足りないため頬部脂肪体、頬骨筋を上方へ引き上げています。最後に皮膚の余りを切除し、目尻の小じわを取るようにしています。

治療後(1週間)


術後1週間の抜糸時での写真では右目は傷の赤みが目立ちますが腫れはそれほど強くないです。左目は脂肪体と筋体の引き上げを行っているため腫れが強い状態です。

治療後(2週間)


術後2週では大きな腫れは取れていますが、左目はまだ少し腫れている状態です。

治療後(2ヶ月)


術後2カ月では完全に腫れも無くなり、傷跡もほとんど分かりません。目の下は膨らみ凹みとも無くなりスッキリ若返った印象です。

この手術方法のもう一つの利点は効果の持続期間がおよそ10年間と長いことです。

治療前

↓↓↓
治療後(2ヶ月)

【下まぶたたるみ取り(ハムラー法)によるリスク】
感染症、皮下出血、下眼瞼外反、傷跡、涙袋の消失失

【下まぶたたるみ取り(ハムラー法)による副作用】
1.術後の腫脹
大きな腫れは1週間程度、小さな腫れは2週間程度あります。
2.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
3.術後痛み
手術当日から翌日にかけては手術による痛みが出現する可能性があります。

【リスクと副作用に対する予防 】
術後の感染症に対する予防的投与として抗生剤の内服を処方します。術後の痛みに対して鎮痛剤と共に胃粘膜保護剤を処方します。術後の腫れを抑えるためにテープによる圧迫を行います。また、目周りの腫れを抑えるために術後2日間の瞼に対するアイシングを推奨しています。

【皮下出血のリスクに対して】
術後の再出血は24時間以内に起こる可能性があるため、当院では緊急連絡先をお渡しして、万が一の事態に備えています。術後に再出血を起こした場合は出来るだけ早急に止血処置及び洗浄処置を行います。

【下眼瞼外反に対して】
本手術は皮膚を切開して最後に余剰皮膚を切除することができます。余剰皮膚を切除することで皮膚のタルミを取りにつながりますが、取り過ぎてしまえば外反を起こす可能性があります。皮膚の切除時には上方視や開口の動作をしても引きつれが無いことを確認してから切除するようにしています。

【傷跡に対して】
まぶたの切開線は綺麗に治ることが多いですが、赤みが遷延することもあります。当院では赤みを軽減させる目的でステロイド軟こうを使用することもあります。

【涙袋の消失に対して】
もともと涙袋がハッキリしている方や若い方に起きやすいです。涙袋がハッキリしている方や若い方に対しては結膜から行う方法をお勧めしています

【料金(税別)】
ハムラー法 1回…¥360,000

▼下まぶたたるみ取り(ハムラー法) https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/skin/hamura/


※記事の内容・金額については掲載当時のものになります。施術の詳細については各院までお問合せください。
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著者紹介

大塚美容形成外科 総院長
大塚院院長
大塚院金沢院京都院銀座院

石井 秀典医学博士Hidenori Ishii M.D. , Ph.D.

大塚院院長 石井 秀典医学博士
大塚美容外科 石井 秀典医学博士ブログ 大塚美容外科 石井 秀典医学博士 インスタグラム
略歴
2000年 帝京大学医学部 卒業
2000年 帝京大学医学部形成外科 入局
2005年 杏林大学病院 形成外科 入局
2006年 大塚美容形成外科 入局
2006年 医学博士号 学位取得

帝京大学医学部 形成外科 非常勤講師
美容外科・形成外科歴 23年

所属学会・団体
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本頭蓋顎顔面外科学会
日本創傷外科学会
国際形成外科学会会員
取得専門医
日本美容外科学会専門医(日本美容外科学会(JSAPS)認定)
日本形成外科学会専門医
医学博士
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