札幌院院長Dr.武田のブログ

眼瞼下垂と下瞼

ここ数年、日本美容外科学会、日本形成外科学会で眼瞼下垂の手術が下瞼の若返り、たるみの除去につながるとの報告がなされ、レトロスペクティブ。

すなわち、自分が今まで行った眼瞼下垂の手術後、果たして下瞼は若返っているか。

過去の症例を検討する事をしてみました。

結果、確かに程度の差こそあれ、眼瞼下垂の手術後、下瞼のたるみが取れているのが分かりました。

以下、いつも患者様に説明しながら私が書く拙いシェーマを基に説明させて下さい。

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向かって左側が眼瞼下垂の状態で、上眼瞼挙筋が剥がれて上に上がってしまいます。

それに伴い、眼窩脂肪と呼ばれる黄色で塗りつぶした部分も奥に引っ込みます。

眼瞼下垂の患者様の目を診察すると、例外なく上瞼が陥没して引っ込んでいるのはこのためです。

そして、同じく向かって左側、下瞼の方をご覧ください。

上瞼の脂肪が引っ込んだ分、下瞼の眼窩脂肪がヘルニアを引き起こし、外側にせり出すのが分かります。

眼瞼下垂の患者様はまた、例外なく下瞼のたるみを併発することになります。

そこで、上眼瞼下垂の手術をする際、意識して脂肪の位置も正常にするよう心掛けます。

そうすることで、下瞼の脂肪が外に行こう、ヘルニアを起こそうという力を減圧するわけです。

臨床写真の前後、下瞼の様子をご覧下さい。

下瞼のたるみが軽減しているのが分かります。

目が開き、上瞼が張りを取り戻し、下瞼のたるみも軽減する。

眼瞼下垂の手術は一挙両得ならぬ、三得?の手術と言えそうです。

少し目の周りの話が続いてしまいました。

次回は話題を変えて、紫外線のお話をしてみたいと思います。

【眼瞼挙筋短縮法によるリスク】
感染症、皮下出血、後戻り、左右差、傷跡、ドライアイ

【眼瞼挙筋短縮法による副作用】
1.術後の腫脹
大きな腫れは4~5日程度、小さな腫れは1~2か月程度あります。
2.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
3.傷跡
傷跡は術後1~2か月程度赤くなります。
4.術後痛み
手術当日から翌日にかけては手術による痛みが出現する可能性があります。

【リスクと副作用に対する予防】
術後の感染症に対する予防的投与として抗生剤を処方します。術後の痛みに対して鎮痛剤と共に胃粘膜保護剤を処方します。術後の腫脹を軽減するために術後2日間の瞼に対するアイシングを推奨しています。

【傷跡に対する予防】
眼瞼下垂の手術後には切開した傷があります。当院では傷跡が目立たないように切開線のデザインや皮膚切除量を調節して手術を行っています。傷跡はステロイド含有軟こうを短期間使用することで赤みを抑えることができます。また、術後は紫外線ケアをすることで術後の色素沈着を抑えることができます。

【料金(税別)】
片目…¥350,000 両目…¥500,000

▼眼瞼挙筋短縮法 https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/eye/gankenkasui/

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※記事の内容・金額については掲載当時のものになります。施術の詳細については各院までお問合せください。

著者紹介

札幌院院長札幌院

武田 昇Noboru Takeda M.D.

札幌院院長 武田 昇 大塚美容外科 札幌院 ドクター武田ブログ
略歴
1990年 札幌医科大学 卒業
1990年 札幌医科大学附属病院皮膚科形成外科 入局
1993年 札幌形成外科病院 入局
1996年 旭川赤十字病院 入局
1998年 大塚美容形成外科 入局

美容形成外科歴 32年

所属学会・団体
国際形成外科学会会員
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本形成外科学会会員
取得専門医
日本形成外科学会専門医
皮膚腫瘍外科指導専門医
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