Recently updated on 8月 27th, 2019 at 07:37 pm
当院では、最新技術のアップデートや学術向上の一環として、
全国のドクターが集まるワークショップ(医局会)を定期的に開催しています。
11月に秋の医局会が開催したので、内容を少しだけご紹介いたします。
今回は、イギリスで美容皮膚科として活躍するDr Raj Acquila氏を講師に招きました。
彼はマンチェスター大学卒業後、美容皮膚科のドクターとして活躍しており、
著名な雑誌に論文を発表したり、イギリスのTVドキュメントなどにも
よく出演されている美容皮膚科業界のエースです。
今回は、「ぺリオルビタルトリートメント」(目の周囲の施術)として、
ヒアルロン酸を使い目の下のくま(くぼみ)を治療する技術について
講義とワークショップを行いました。
といいつつ、
ヒアルロン酸注入によるくま治療はそれほど新しい技術でもないので
どんな内容になるのか多少不安もあったのですが、蓋を開いてみるとなかなか
興味深いものでした。
もともと目の下には、皮膚と骨の間をつなぐ
線維組織でできた「じん帯」がくぼみに沿って走っており、
通常の皮膚と異なり脂肪部分にヒアルロン酸を注入しにくい箇所に
なっています。
私どもは外科医でもあるので、
普段は骨の近くの奥部分(イメージでいうと地面)に
粒子の大きいヒアルロン酸を注入することが多いのですが、
今回のワークショップではこれを皮膚の近く(イメージでいうと天井)に
ヒアルロン酸を注入する点がなかなか興味深かったですね。
じん帯をピクセルカニューレという鈍針で切り、
できたスペースに粒子の細かいヒアルロン酸を注入する方法です。
深いところに粒子の大きいヒアルロン酸を注入するほうが
断然「持ち」がよいのですが、Dr Raj Acquila氏のこの新しい方法の場合、
以下のような方には最適だと思いました。
・欧米人のように皮膚が薄い人
・ヒアルロン酸を注入したら逆に盛り上がってしまった人
・繊細な形を希望される人
・より自然でなめらかなふくらみを求める人
細かく微調整しながらヒアルロン酸を注入することのできる
Dr Raj Acquila氏の手法は、自分にあう美容法を求める日本の女性には
ぴったりなのかもしれません。
遠くからはるばる講義に来てくださり、本当にありがとうございました。

