院長Dr.石井の美容ブログ

目のクマ治療で最も簡単な方法(レディエッセ)

Recently updated on 9月 9th, 2019 at 03:06 pm

目の周りの変化は顔の中で最も敏感に「老け」を感じる部位です。

クマはその中でも代表的な症状です。

クマの原因には

1)皮下脂肪(malar fat pad)の下垂
2)眼輪筋や隔膜の緩みによる脂肪の突出
3)眼窩骨と上顎骨の形状
4)下まぶたの色素沈着

などがあります。

このうち1、2に対しては外科的な施術が必要となりますが、
3、4に対しては注射による施術のみで改善することができます。

治療方法は「レディエッセの注入」です。
レディエッセとはハイドキシアパタイトという成分で、
骨に含まれている成分と同じです。注射で注入することができ、
1年から1年半くらいで吸収されます。

眼窩下縁の骨の上に注入することにより
クマ部分の陥没を全体的に持ち上げることができます。

ヒアルロン酸との違いは、注入後に徐々に固まるため
輪郭を作ることに適しています。

また、ヒアルロン酸は注入後に水分を吸収し膨張する性質があるため、
下まぶたに注入すると膨らみ過ぎてしまう可能性があります。

レディエッセは注入後に固まるため膨らみ過ぎてしまうことがありません。

4の色素沈着を直接改善するには色素レーザーを照射しますが、
クマの色素沈着は皮膚のみでなく皮下組織にも及んでいる場合が多く
レーザーが届かない可能性もあります。

しかし、実際にはクマ部分の陥没が影となることも
黒ずんで見える原因となっています。

レディエッセを注入し陥没部分が膨らむと黒ずみも改善されます。

下まぶたの注射を行う際のリスクは内出血です。
下まぶたは太い血管が多いため針で刺してしまうと
大きなアザ(内出血)を作ってしまう可能性があります。

そこで私たちはピクセルカニューレという特殊な針を使用し
レディエッセを注入しています。

ピクセルカニューレは先端が丸くなっているため
丁寧に挿入すれば血管を損傷するリスクが減ります。

モニターさんはピクセルカニューレを使用して
レディエッセの注入を行いました。

施術直後ですが内出血は認めていません。

クマ治療の評価はフラッシュによりごまかされてしまいます。
フラッシュを使用しない写真でもクマが改善されています。

【レディエッセ注入によるクマ治療によるリスク】
感染症、皮下出血、皮膚壊死

【レディエッセ注入によるクマ治療による副作用】
1.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
2.針孔の赤み
針孔の赤み レディエッセ注入は注入部位に針を刺すので針孔が赤くなります。赤みは2~3日で消失します。

【リスクと副作用に対する予防】
皮膚の浅い部分にヒアルロン酸を注入すると内出血をおこす可能性があります。注入時と注入直後に圧迫止血を行うことにより内出血を抑えることができます。

【針孔の赤みに対して】
針を皮膚に刺すことにより炎症反応がおきるため皮膚が赤くなります。炎症反応を抑える目的で注入直後はステロイド含有軟こうを使用します。また、注入直後のアイシングも有効です。

【注入時の痛みに対して】
麻酔クリームにより針を刺す痛みを軽減することができます。注入する部位によってはブロック麻酔を使うこともできます。

【感染症に対して】
レディエッセ注入による感染症は非常に少ないですが、万が一、感染症が起きた場合には抗生剤の内服治療を行います。

【注入した部位の皮膚の不整に対して】
皮膚の不整とは注入した部位の皮膚がミミズばれのように「でこぼこ」が出来てしまった状態です。皮膚の厚みに合わせて注入する深さ、使用するヒアルロン酸を調節することが必要です。

【皮下出血に対して】
下まぶたは血管の多い部位なので針を何回も刺入すると血管から出血する可能性があります。当院ではカニューレ針という鈍針を使用して血管を傷つけないようにして注入しています。

【皮膚壊死に対して】
レディエッセの注入は骨上の深さに注入しますが、誤って筋層内の深さに注入すると筋層内を通る血管内に入ってしまう可能性もあります。血管内に多くのレディエッセを注入すると皮膚壊死を招く恐れもあります。顔面の正確な解剖を理解していることと丁寧な注入手技が必要となります。

【料金(税別)】
1.5ml…¥180,000、0.8ml…¥130,000

▼クマの種類と原因 https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/skin/circles/

▼レディエッセ注入によるクマ治療 https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/skin/radiesse/


※記事の内容・金額については掲載当時のものになります。施術の詳細については各院までお問合せください。
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著者紹介

大塚美容形成外科 総院長
大塚院院長
大塚院金沢院京都院銀座院

石井 秀典医学博士Hidenori Ishii M.D. , Ph.D.

大塚院院長 石井 秀典医学博士
大塚美容外科 石井 秀典医学博士ブログ 大塚美容外科 石井 秀典医学博士 インスタグラム
略歴
2000年 帝京大学医学部 卒業
2000年 帝京大学医学部形成外科 入局
2005年 杏林大学病院 形成外科 入局
2006年 大塚美容形成外科 入局
2006年 医学博士号 学位取得

帝京大学医学部 形成外科 非常勤講師
美容外科・形成外科歴 23年

所属学会・団体
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本頭蓋顎顔面外科学会
日本創傷外科学会
国際形成外科学会会員
取得専門医
日本美容外科学会専門医(日本美容外科学会(JSAPS)認定)
日本形成外科学会専門医
医学博士
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