院長Dr.石井の美容ブログ

切開部分が分からないクマ取り手術

Recently updated on 9月 9th, 2019 at 03:05 pm

下まぶたのクマは元気のない印象や、疲れている印象を与えます。
加齢性の変化で出る人もいれば、若い時から出ている人もいます。

このようなクマの治療法としては注射と手術があります。

注射にはヒアルロン酸、レディエッセなどがありますが、
いずれも繰り返しの治療が必要となります。

一方、手術による方法はハムラー法と呼ばれています。
手術による効果は自然であることと長期の持続効果があります。

今回はハムラー法について説明します。

ハムラー法は下まぶたのクマを取るための外科的治療法で、
下まぶたの膨らみと凹みを同時に治療することができます。

なお通常の切開は、下まつ毛の1~2mm下方を切開しますが、
傷を見えなくする方法として結膜部分を切開して手術を行うこともできます。

傷が見えないため術後のダウンタイムが大幅に少なくなります。
この方法を、経結膜側ハムラー法(裏ハムラ)といいます。

経結膜側ハムラ―法は傷も見えなく、ダウンタイムも少なく、
長期効果があり自然な仕上がりと大きなメリットがありますが、デメリットもあります。

デメリットは皮膚を切開しないことです。
皮膚を切開しないため下まぶたのたるみを改善しても皮膚のたるみは改善しません。

従って、皮膚のたるみが多い人(年齢的には40代後半から50歳以上)では
皮膚切開によるハムラー法がお勧めであり、皮膚のたるみが少ない人(20代~40代)では
結膜切開によるハムラー法が良い適応となります。

今回のモニターさんは40代前半です。
下まぶたに皮膚のたるみはなく、脂肪の膨らみと、その下には凹みがあります。

本人は元気でも、疲れて見られてしまうことが悩みでした。
注射の方法も考えたが、何回も続けることは負担になると考え、
外科的な方法を希望されて来院されました。

膨らみの部分は眼窩脂肪で、凹みは骨と皮膚を固定している靭帯が原因です。
手術は皮膚のたるみがないため結膜切開で行いました。

凹みの原因となっている靭帯を緩めて、
膨らんだ部分の脂肪を凹んでいる場所に移動させて固定します。
また、脂肪を包んでいる膜も固定するため緩みが無くなり下まぶたに張りが出ます。

術前

術前

術後1週間

術後1週間

術後1ヶ月

術後1ヶ月

術後1週間ですが、大きな腫れもなく、傷も見えなく、手術した形跡はわかりません。
術後1カ月では小さな腫れも無くなり、よりスッキリした印象となります。
下まぶたの膨らみと凹みは解消され、疲れた印象は無くなりました。

【下まぶたたるみ取り(結膜ハムラー法)によるリスク】
感染症、皮下出血、下眼瞼外反

【下まぶたたるみ取り(結膜ハムラー法)による副作用】
1.術後の腫脹
大きな腫れは1週間程度、小さな腫れは2週間程度あります。
2.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
3.術後痛み
手術当日から翌日にかけては手術による痛みが出現する可能性があります。

【リスクと副作用に対する予防】
術後の感染症に対する予防的投与として抗生剤の内服を処方します。術後の痛みに対して鎮痛剤と共に胃粘膜保護剤を処方します。術後の腫れを抑えるためにテープによる圧迫を行います。また、目周りの腫れを抑えるために術後2日間の瞼に対するアイシングを推奨しています。

【皮下出血のリスクに対して】
術後の再出血は24時間以内に起こる可能性があるため、当院では緊急連絡先をお渡しして、万が一の事態に備えています。術後に再出血を起こした場合は出来るだけ早急に止血処置及び洗浄処置を行います。

【下眼瞼外反に対して】
本手術は皮膚を切開しないため術後に外反を起こす可能性は非常に低いです。しかし、下まぶたの筋肉が弱い方だと術後に軽度な外反を起こすこともあります。原因は手術中の局所麻酔と腫れなので、1週間程度で改善します。

【料金(税別)】
結膜(裏)ハムラー法 1回…¥400,000

▼下まぶたたるみ取り(結膜ハムラー法) https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/skin/hamura/


※記事の内容・金額については掲載当時のものになります。施術の詳細については各院までお問合せください。
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著者紹介

大塚美容形成外科 総院長
大塚院院長
大塚院金沢院京都院銀座院

石井 秀典医学博士Hidenori Ishii M.D. , Ph.D.

大塚院院長 石井 秀典医学博士
大塚美容外科 石井 秀典医学博士ブログ 大塚美容外科 石井 秀典医学博士 インスタグラム
略歴
2000年 帝京大学医学部 卒業
2000年 帝京大学医学部形成外科 入局
2005年 杏林大学病院 形成外科 入局
2006年 大塚美容形成外科 入局
2006年 医学博士号 学位取得

帝京大学医学部 形成外科 非常勤講師
美容外科・形成外科歴 23年

所属学会・団体
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本頭蓋顎顔面外科学会
日本創傷外科学会
国際形成外科学会会員
取得専門医
日本美容外科学会専門医(日本美容外科学会(JSAPS)認定)
日本形成外科学会専門医
医学博士
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