院長Dr.石井の美容ブログ

だんご鼻の手術について(隆鼻術、鼻翼縮小など)

Recently updated on 5月 20th, 2019 at 02:42 pm

鼻の手術で最も多い施術は「隆鼻術」です。

隆鼻術とは鼻を高くする目的の施術です。
方法としては注射で高くする方法と手術で高くする方法があります。

注射の場合はヒアルロン酸の注射とレディエッセを注射する方法があります。
手術では固形シリコンのプロテーゼを挿入して高くします。

注射の方法は吸収されるものを使用するため半年から1年ほどで戻ります。
手術で使用するシリコンは吸収されないため抜去しない限り、永久です。

次に多い施術は鼻尖修正と鼻翼縮小です。

鼻尖修正とは鼻先を細くする目的の手術で、
丸いだんご鼻を治したい場合に行います。

鼻翼縮小は小鼻を縮める手術で、小鼻の幅が広い場合
(一般的には目頭と目頭の間の距離よりも広い場合)に行います。

鼻尖修正の手術は鼻翼軟骨という軟骨を切除して鼻先を細くしますが、
もともと鼻翼軟骨が薄い場合だと手術の効果が弱くなります。
その様な症例では耳介軟骨を移植することで鼻先を細くします。

また、最近増えてきた手術は鼻中隔延長術です。
鼻中隔延長術は鼻先を伸ばす目的の手術です。
鼻先が上向き(ぶた鼻)の場合や鼻の穴が気になる場合、
鼻の長さが短い場合に行う手術です。

今回のモニターさんは鼻全体が低く、小鼻も目頭間距離よりも広く、
鼻先も丸い状態で、いわゆるだんご鼻という形でした。

触診してみると鼻翼軟骨は非常に薄く、
皮膚と皮下組織が厚いことが鼻先の丸みの原因でした。
さらに鼻腔内の診察で鞍鼻であることがわかりました。

鞍鼻とは鼻中隔軟骨が欠損(または弱い)している状態です。
鼻中隔軟骨は鼻の大黒柱のような役目ですので鼻の支柱となっています。

手術の方針としては鼻中隔軟骨の代わりとなる軟骨の移植や骨移植が
必要でしたが、ご本人が大掛かりな手術を希望されなかったため、
鼻の高さを十分に高くできない可能性を説明したうえで他の方針を考えました。

実際に行った手術はシリコンプロテーゼによる隆鼻術、
鼻翼縮小、鼻尖修正、鼻尖部の耳介軟骨移植です。

鼻の上部分(目の間)には鼻骨があるためプロテーゼにより高くなりますが
下部分では支えとなる軟骨が欠損しているため高くならず
鼻先との間に段差が生じてしまいます。

そこで、段差の部分までかかるように耳介軟骨の形を作り移植しているため
明らかな段差にはなっていません。

また、鼻翼縮小の手術では皮膚の切除だけではなく、
鼻翼の真皮部分を正中で縫合しているため手術の効果が高くなり、
戻りも少なくなるようにしています。

鼻の手術のみですが、顔全体がすっきりし洗練された印象となりました。

【鼻翼縮小術によるリスク】
感染症、皮下出血、傷跡、手術の効果が少ない、鼻変形

【鼻翼縮小術による副作用】
1.術後の腫れ
大きな腫れは1週間程度、小さな腫れは1か月程度あります。
2.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
3.術後痛み
手術当日から翌日にかけては手術による痛みが出現する可能性があります。

【リスクと副作用に対する予防】
術後の感染症に対する予防的投与として抗生剤を処方します。術後の痛みに対して鎮痛剤と共に胃粘膜保護剤を処方します。

【傷跡に対する予防】
鼻翼部の傷は頭側(上方)に伸ばすと目立ってしまう可能性があります。切開する長さを考えてデザインを決めます。また、鼻翼の形は個人差が大きくあるため、その人にあった切開デザインや手術方法を選択しています。場合によっては鼻翼縮小術をお勧めしないこともあります。

【手術の効果が少ない場合】
鼻翼縮小術は術後に少し戻ることもあります。再手術により追加切除することもできますが、不自然になってしまう可能性もあるのでお勧めしない場合もあります。

【鼻変形に対する予防】
形は個人差が大きくあります。鼻翼縮小術に不向きな鼻もあるので無理に手術を行うと不自然な鼻になってしまう場合もあります。術前に鼻翼縮小術が適切かどうかを判断することが重要です。

【料金(税別)】
¥300,000

▼鼻翼縮小術 https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/nose/biyoku/

【鼻尖縮小術によるリスク】
感染症、皮下出血、希望よりも効果が少ない、左右差

【鼻尖縮小術による副作用】
1.術後の腫れ
大きな腫れは1週間程度、小さな腫れは1か月程度あります。
2.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
3.術後痛み
手術当日から翌日にかけては手術による痛みが出現する可能性があります。

【リスクと副作用に対する予防】
術後の感染症に対する予防的投与として抗生剤を処方します。

【術後の痛みに対する予防】
鎮痛剤と共に胃粘膜保護剤を処方します。術後の腫れは主に目周りにおきます。腫れを軽減するために術後2日間の瞼に対するアイシングを推奨しています。

【希望よりも効果が少ない場合】
当院では術前に十分なカウンセリングを、手術を担当する医師が行うため希望に近づけられるよう配慮しています。しかし、もともとの鼻翼軟骨が薄い場合だと手術の効果には限界があります。手術の効果が弱いと予想された場合は他の手術を同時に受けることを提案する場合もあります。

【左右差に対する予防】
鼻先の部分は手術中でも起き上がった状態でご本人が確認することができます。局所麻酔薬による腫れはありますが、鼻先部分の腫れは少ないため左右差などの確認は手術中に可能です。

【料金(税別)】
¥400,000

▼鼻尖縮小術 https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/nose/bisen/

【耳介軟骨移植術によるリスク】
感染症、皮下出血、移植した軟骨の形が見える

【耳介軟骨移植術による副作用】
1.術後の腫れ
大きな腫れは1週間程度、小さな腫れは1か月程度あります。
2.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
3.術後痛み
手術当日から翌日にかけては手術による痛みが出現する可能性があります。

【リスクと副作用に対する予防】
術後の感染症に対する予防的投与として抗生剤を処方します。術後の痛みに対して鎮痛剤と共に胃粘膜保護剤を処方します。

【移植した軟骨の形が見える場合】
移植した部分の皮膚が経年変化で薄くなると軟骨の形が見える可能性があります。外見的に目立つような場合には軟骨を切除することもできます。

【料金(税別)】
鼻尖部耳介軟骨移植術…¥400,000
鼻橋部耳介軟骨移植術…¥400,000

▼耳介軟骨移植術 https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/nose/jikai/


※記事の内容・金額については掲載当時のものになります。施術の詳細については各院までお問合せください。
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著者紹介

大塚美容形成外科 総院長
大塚院院長
大塚院金沢院京都院銀座院

石井 秀典医学博士Hidenori Ishii M.D. , Ph.D.

大塚院院長 石井 秀典医学博士
大塚美容外科 石井 秀典医学博士ブログ 大塚美容外科 石井 秀典医学博士 インスタグラム
略歴
2000年 帝京大学医学部 卒業
2000年 帝京大学医学部形成外科 入局
2005年 杏林大学病院 形成外科 入局
2006年 大塚美容形成外科 入局
2006年 医学博士号 学位取得

帝京大学医学部 形成外科 非常勤講師
美容外科・形成外科歴 23年

所属学会・団体
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本頭蓋顎顔面外科学会
日本創傷外科学会
国際形成外科学会会員
取得専門医
日本美容外科学会専門医(日本美容外科学会(JSAPS)認定)
日本形成外科学会専門医
医学博士
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