院長Dr.石井の美容ブログ

シリコンプロテーゼによる鼻の整形(隆鼻術)

Recently updated on 5月 20th, 2019 at 02:27 pm

隆鼻術とは鼻を高くする目的の手術です。

方法は外科的な手術法と注入法があります。
外科的な施術ではシリコンプロテーゼを挿入することが一般的です。
注入する方法ではヒアルロン酸やレディエッセを使用します。
いくつか方法はありますが、一般的にきれいな仕上がりとなるのは
外科的な手術による方法です。

理由は、挿入するものが固形物だからです。

ヒアルロン酸やレディエッセは液体であるため
注入すれば高くもなりますが、同時に横幅も広がります。
注入する量と部位によっては不自然になってしまうこともあります。

一方、プロテーゼは固形物のため形が変形することはありません。
しかも手術中に形を整えることができます。
固形のシリコンはゴムを少し硬くしたような素材でできており、
メスを使って削ることができるため個人の鼻の形に合わせることが
できます。

手術の場合は、シリコンプロテーゼを鼻にあわせ削る作業が重要で、
最終的な仕上がりをイメージして形を作っていきます。

手術自体は5分程と短いのですが、
実際には鼻の形に合ったプロテーゼを作る作業に時間をかけます。

鼻のプロテーゼを削る作業は、まさに経験と手技が必要な作業です。
形成外科でも、たとえば埋没している耳の患者さんに対して
同様の手術を行うことがあります。

この手術では軟骨を削って耳の形を作りますが、
この時も出来上がりをイメージしたセンスが必要となります。

プロテーゼにはI型とL型があります。

多くの人はI型で十分きれいな鼻が作れると思いますが、
中にはL型の方がきれいな形となる人がいるためL型も有効な場合があります。

I型では鼻根部のみの形が合っていれば問題ないですが、
L型では鼻根部の形と鼻尖部までの長さが合っている必要があるので、
より正確な形を作らねばならず、経験や技術が必要になります。

I型とL型の違いは鼻先ではなく、
鼻橋部という2つの鼻穴の間にある柱部分の違いです。

L型で鼻先を細く高くするようなプロテーゼを挿入するのは
鼻先に圧がかかるのでもちろんお薦めはしません。

ただ、鼻の根元部分には圧がかかることは無いので、
この部分にボリュームを作りたい時には非常に有効だと思います。

I型でも他に軟骨の移植などをするのであれば同様の効果がありますが、
コストも高くなり、軟骨を採取する必要もあります。

L型については様々な意見があるようですが、
プロテーゼの形一つでこれらを回避できることは有効な手段だと思います。

今回のモニターさんはL型のプロテーゼを使っているため鼻筋が通り、
ご希望だった鼻のラインををきれいに出せています。

【プロテーゼ隆鼻術によるリスク】
感染症、皮下出血、希望の高さと違う、鼻変形、石灰化

【プロテーゼ隆鼻術による副作用】
1.術後の腫れ
大きな腫れは1週間程度、小さな腫れは1か月程度あります。腫れる部位は主に目の周りです。
2.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
3.術後痛み
手術当日から翌日にかけては手術による痛みが出現する可能性があります。

【術後の感染症に対する予防】
予防的投与として抗生剤を処方し、術後の痛みに対して鎮痛剤と共に胃粘膜保護剤を処方します。術後の腫れは主に目周りにおきます。腫れを軽減するために術後2日間の瞼に対するアイシングを推奨しています。

【希望の高さと違う場合】
当院では術前に十分なカウンセリングを、手術を担当する医師が行うため希望に近づけられるよう配慮はしておりますが、それでも万が一、希望と違う場合にはプロテーゼの入れ替えを行います。

【鼻変形に対する予防】
変形とは挿入したプロテーゼが曲がってしまい鼻が曲がってみえる症状です。プロテーゼが曲がってしまう原因は、ご本人の骨の形とプロテーゼの形が合っていないことと、プロテーゼが骨膜で固定されていない状態などです。当院では患者さまごとにプロテーゼを削り骨の形に合うようにしています。プロテーゼを挿入する際には骨膜の下を剥離して骨膜下にプロテーゼを挿入しています。また、術後はプロテーゼがずれないようにしっかりと圧迫しています。

【石灰化に対する予防】
プロテーゼを挿入してから20年ほど経過するとプロテーゼの周りに石灰化を生じる可能性があります。もしも、石灰化が生じた場合には外科的に切除することができます。

【料金(税別)】
片目…¥300,000

▼プロテーゼ隆鼻術 https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/nose/prothese/


※記事の内容・金額については掲載当時のものになります。施術の詳細については各院までお問合せください。
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著者紹介

大塚美容形成外科 総院長
大塚院院長
大塚院金沢院京都院銀座院

石井 秀典医学博士Hidenori Ishii M.D. , Ph.D.

大塚院院長 石井 秀典医学博士
大塚美容外科 石井 秀典医学博士ブログ 大塚美容外科 石井 秀典医学博士 インスタグラム
略歴
2000年 帝京大学医学部 卒業
2000年 帝京大学医学部形成外科 入局
2005年 杏林大学病院 形成外科 入局
2006年 大塚美容形成外科 入局
2006年 医学博士号 学位取得

帝京大学医学部 形成外科 非常勤講師
美容外科・形成外科歴 23年

所属学会・団体
日本形成外科学会会員
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本頭蓋顎顔面外科学会
日本創傷外科学会
国際形成外科学会会員
取得専門医
日本美容外科学会専門医(日本美容外科学会(JSAPS)認定)
日本形成外科学会専門医
医学博士
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