Recently updated on 4月 4th, 2019 at 04:42 pm
女性誌などでも一般的に「しみ」という言葉はよく使われていますが、
医学的には病態により3つのタイプに分類されています。
・メラノサイトの異常
・ケラチノサイトの異常
・炎症後の色素沈着
メラノサイトとは色素細胞のことです。
メラノサイトの細胞内でメラニンという色素が作られます。
よってメラノサイトが活性化されるとメラニンが多く作られ黒くなります。
このタイプが原因となるしみは肝斑や雀卵斑(そばかす)です。
治療法はメラノサイトの活性化を弱めることが必要となるため
ハイドロキノンや、単純に紫外線を予防するだけでも活性化は弱まります。
ケラチノサイトとは角化細胞のことで
表皮の大部分がこの角化細胞でできています。
この角化細胞にはメラノサイトで作られたメラニンが入っているため
「皮膚の色」として認識できます。
このタイプが原因となるしみは日光性黒子(老人性色素斑)と脂漏性角化症です。
治療法は異常なケラチノサイトを削ります。
よってQスイッチ付きルビーレーザーやCO2レーザーなどを使うことが多いです。
最後に炎症が原因となりしみができるタイプです。
接触性皮膚炎やアレルギーによる湿疹や慢性刺激などにより
表皮の最下層である基底層の細胞がリンパ球により障害されると
基底層に穴が開きます。
この穴からメラニンが真皮内に入り込むとマクロファージに貪食され
メラノファージとして残るため色素沈着となります。
炎症が原因であるため炎症がおさまれば自然に色は薄くなっていきますが
場所や炎症の強さによっては2~3年を要する場合もあります。
治療は炎症を抑えると共に皮膚のターンオーバーを早める目的で
トレチノイン治療を行います。
真皮内に入っている場合にはQスイッチ付きルビーレーザーを使用します。
「しみ」といってもこれだけ病態(原因)が違うため治療方法も異なります。
正確な診断による治療が必要となります。
当院のサイトでも、より詳しい施術法の紹介や写真なども掲載しています。
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