札幌院院長Dr.武田のブログ

再生医療 4

現在、iPS細胞に関しては国家プロジェクトとして研究が進み、ものすごい勢いで研究、臨床応用が進んでいることを前回まで述べてきました。

その細胞を用いた臨床応用を各科の医師達が進めているわけですが、じゃあ京都大学の山中先生はどんなことをやってられるのか。

一番大きい仕事は、どうやらiPS細胞のバンクを作る仕事のようです。

人の体は、自分と自分でない物を識別する、免疫という働きを持っています。

よく臓器移植の時に、移植可、不可の判定を行って、より組織適合性の良い患者様のマッチングを行っているのは、この免疫のためです。

ところが、皆さんご存知のように、最も一般的かつ古くから存在する臓器移植、「輸血」を考えてみてください。

基本、A,B,O,ABとRh+、-の組み合わせ、全部で8通りの組み合わせで輸血を行いますが、細かな組織適合性などは調べません。

簡単に言うと、臓器によってずいぶん免疫の寛容の度合いが違うのだということなのです。

iPS細胞の基本構造を調べていくと、日本で約100家系の家族から組織を採取し、iPS細胞を培養していくと、ほぼ日本人全部に対応可能な幹細胞を用意できることが分かったとのこと。

つまり、何にでも分化可能な幹細胞であるiPS細胞のバンクが出来る日がやってくるかも知れません、と言うより、もうすぐそこか?

血液を採取したら型がわかり、数週間待つと必要な臓器が出来上がる。

そんな近未来の医学の世界を見たいような、見たくないような複雑な心境です。

再生医療と美容外科。

基礎的な話を4回続けましたが、これらをよく理解する事が、美容医療を選択して行く上で助けになると考えます。

来週からは季節に関係するお話をして行きたいと思います。

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大通ビッセ前の街路樹の紅葉と、冬囲い、イルミネーション。

少し憂鬱ですが、冬の札幌も魅力的ですよ。

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※記事の内容・金額については掲載当時のものになります。施術の詳細については各院までお問合せください。

著者紹介

札幌院院長札幌院

武田 昇Noboru Takeda M.D.

札幌院院長 武田 昇 大塚美容外科 札幌院 ドクター武田ブログ
略歴
1990年 札幌医科大学 卒業
1990年 札幌医科大学附属病院皮膚科形成外科 入局
1993年 札幌形成外科病院 入局
1996年 旭川赤十字病院 入局
1998年 大塚美容形成外科 入局

美容形成外科歴 32年

所属学会・団体
国際形成外科学会会員
日本美容外科学会(JSAPS)正会員
日本形成外科学会会員
取得専門医
日本形成外科学会専門医
皮膚腫瘍外科指導専門医
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