冬の間の紫外線不足。
過度の雪焼けと呼ばれる反射する紫外線を避けるために不可欠な日焼け止めクリームの利用。
ビタミンDを生産するために、紫外線は必要だし、だけどシミや小じわの原因といえば紫外線だし。
非常に難しい立場に立たされる北の住人であります。
今日は、ビタミンD不足と、抑うつ状態、各種伝染病、ことにインフルエンザに対する抵抗性の低下についてお話ししていきたいと思います。
ビタミンDは、多くの抗菌ペプチドの合成に関与していることが分かっています。
前々回、絶対湿度の低下とインフルエンザウイルスの関連についてお話しさせていただきましたが、インフルエンザウイルスが増加し、紫外線量が低下してビタミンDが不足し抗菌ペプタイドが減少する冬場は、風邪に対する抵抗が落ちている季節です。
それでは、ビタミンDの摂取を行えば、インフルエンザの罹患率を下げることは可能なのか。
実はアメリカにおいて行われた臨床試験で、興味深いデーターが存在します。
対象は閉経後のアフリカ系アメリカ人208名。
104人づつに分けて、1日あたり800IUのビタミンDを投与した群と非投与群でインフルエンザの罹患率を比較したデーターです。
この投与群では、罹患率が三分の一に減少し、風邪の罹患の季節変動が消失したとのこと。
さらに、投与量を2000IUまで増やしたところ、風邪の諸症状が壊滅してしまったと報告にあります。
ビタミンDと流行性感冒の関係を、色濃く感じさせるデーターといえます。
長くなりました。
次回はビタミンDと冬季抑うつ状態についてお話しします。
イルミネーションは、やはり雪が積もると美しい。
我が家のツリーも、無事飾り終えました。
気分的には、一番冬を長く感じる季節ではあります。

