北海道震災が起きた9月6日の直前。
9月4日に、NHK札幌放送局から取材を受け、
平成タイムトラベルというコーナーでご紹介いただきました。
震災から2ヶ月経過し、私ごとではありますが、
ご紹介させていただこうかなと思い立った次第です。
平成2年に、母校の札幌医科大学附属病院で、
私は医師としてのキャリアをスタートさせました。
当時は形成外科が皮膚科の中で活動しており、
皮膚科内形成外科診療班の一員に加えていただいたわけです。
その一年目から三年目にかけて、
連続して経験したのが旧ソ連邦からの重症熱傷の患者様たちでした。
コンスタンチン君、セルゲイ君、イーゴリ君、ビオレッタさん。
今でもご家族を含めて、鮮明に当時のことは覚えています。
重症熱傷の治療には、アログラフト。
つまり、人間の皮膚が一番の薬となります。
医師になったばかりの私たちの一番の任務は、
アログラフトの提供者を探し、集めること。
最初は、日本医科大学のスキンバンクから皮膚の提供を受けて、
耐え忍んでいましたが、
大切で貴重な皮膚を、継続して受け取ることはできず、
自前によるスキンバンクの運営が始まったわけです。
札幌医科大学の関連病院という垣根を超えて、
沢山の先生方のご協力を得て、
ギリギリながら無事に皮膚の提供を得ることができました。
本当は、主治医であった、
私の形成外科の師匠である阿部清秀先生に取材された方が良いのでは、
と一度断ったのですが、
当時に平成で起きた重大事例に接した若い医師が、
どのような人生を歩んだのかが取材の意図です、
とのことで取材を受けさせていただきました。
もし時間があれば、ご覧ください。
https://www.nhk.or.jp/sapporo/articles/slug-n83de03d63e8f

