Recently updated on 9月 17th, 2019 at 12:10 pm
アゴの形は高さと長さにより決まります。
日本人の場合、アゴは大きい人より小さい人の方が多いです。
よってアゴを作る手術の方が多く、プロテーゼを挿入する手術や
骨切りによりアゴを前方へ移動する手術などがあります。
現在ではヒアルロン酸の注入が最も多く、次にレディエッセの注入が多いです。
ヒアルロン酸は柔らかく注入後に広がるため
幅の広いアゴやボリュームのあるアゴを作る場合に適しています。
レディエッセは注入後に固まるので細いシャープなアゴを作る場合に適しています。
きれいなアゴの大きさには諸説あり、
結局のところは「好み」に合わせることになります。
その諸説ある中で私が参考にしているのは黄金比率です。
すなわち二つの違う長さのものを良いバランスで分けると
1:1.618がきれいなバランスになると考えています。
しかし、白人の骨格では1:2の方がバランスが良いなど、
頬骨とのバランスもあるため複合的に検討することも大切だと思っています。
アゴの幅に関しては頬骨とのバランスで決めます。
頬骨が広い場合はアゴもある程度幅がある方が自然です。
頬骨が前方に出ている場合ではアゴは細くシャープな方がバランスは良くなります。
また、アゴが小さいと口を閉じにくいです。
意識して口を閉じているためアゴの部分の筋肉が収縮し
梅干し状のしわが出来てしまいます。
アゴが出ることにより徐々に梅干し状のしわができにくくなります。
今回のモニターさんは小顔の希望で来られました。
写真では分かりませんが額がかなり広く丸みを帯び、きれいなおでこの方です。
その額と比べるとアゴのボリュームが少ないためアンバランスとなっていました。
またアゴが小さいため口を閉じにくく、
少しですがアゴの部分に梅干し状のしわを認めます。
レディエッセの注入を行いました。
2回に分けて注入しましたが、トータルで1.3ccのレディエッセを使用しています。
レディエッセなので横方向には広がらず高さをしっかりと出すことができました。
横の写真で鼻先から口唇の延長上にアゴの頂点がきています。
アゴがシャープになり頬の辺りがスッキリした印象になります。
また、梅干し状のしわが無くなり滑らかなアゴのラインになっています。
【レディエッセ注入による顎形成によるリスク】
感染症、皮下出血、皮膚壊死
【レディエッセ注入による顎形成による副作用】
1.内出血
術後に内出血を起こす可能性があります。通常は2週間程度で自然に消失します。
2.針孔の赤み
針孔の赤み レディエッセ注入は注入部位に針を刺すので針孔が赤くなります。赤みは2~3日で消失します。
【リスクと副作用に対する予防】
皮膚の浅い部分にヒアルロン酸を注入すると内出血をおこす可能性があります。注入時と注入直後に圧迫止血を行うことにより内出血を抑えることができます。
【針孔の赤みに対して】
針を皮膚に刺すことにより炎症反応がおきるため皮膚が赤くなります。炎症反応を抑える目的で注入直後はステロイド含有軟こうを使用します。また、注入直後のアイシングも有効です。
【注入時の痛みに対して】
麻酔クリームにより針を刺す痛みを軽減することができます。注入する部位によってはブロック麻酔を使うこともできます。
【感染症に対して】
レディエッセ注入による感染症は非常に少ないですが、万が一、感染症が起きた場合には抗生剤の内服治療を行います。
【皮下出血に対して】
下まぶたは血管の多い部位なので針を何回も刺入すると血管から出血する可能性があります。当院ではカニューレ針という鈍針を使用して血管を傷つけないようにして注入しています。
【皮膚壊死に対して】
レディエッセの注入は骨上の深さに注入しますが、誤って筋層内の深さに注入すると筋層内を通る血管内に入ってしまう可能性もあります。血管内に多くのレディエッセを注入すると皮膚壊死を招く恐れもあります。顔面の正確な解剖を理解していることと丁寧な注入手技が必要となります。
【料金(税別)】
1.5ml…¥180,000、0.8ml…¥130,000
▼顎形成術 https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/outline/chin/
▼レディエッセ注入による顎形成 https://www.otsuka-biyo.co.jp/lineup/outline/chin/hyal/

