電気メスは、電気エネルギーが熱エネルギーに変換される時に発生する熱を利用して組織を破壊・除去する方法です。
CO2(炭酸ガス)レーザーは、10,600nmの遠赤外線で水分に反応します。細胞内に存在する水に反応して熱エネルギーを発生し、治療する箇所を瞬時に蒸散させます。どちらも、直径5mm以下や一部の盛り上がったほくろに有効です。
電気メス、CO2(炭酸ガス)レーザーは、どちらも通常のメスを使う手術とは異なり、術後に抜糸する必要はありません。
また、局所麻酔を行い手術をするので、痛みもほとんどありません。手術の所要時間は3~5分程度で終了です。術後当日から洗顔やメイク、入浴なども可能です。メスを使用する手術に比べて出血や皮膚にかかる負担も少ないため、治癒が早いのが特徴です。個人差はありますが、基本的に1~2度の手術でほくろやいぼを取り除くことができます。
電気メス、CO2レーザーは、どちらも組織を熱で蒸散させて破壊、除去していく治療です。ほくろのタイプや部位にわけて治療する深さを調節します。顔にできるほくろの90パーセント以上はミーシャー母斑(組織学的な分類の名前)であるため氷山のような形をしています。中心部が深く若い人では再発することが多いです。
当院での治療は2回セットになっています。1回目はほくろの面に合わせて全体的に中層まで削り中心部のみ深層まで削ります。この削り方により再発を防ぐようにしていますが、それでも再発してくる場合には2回目の治療として再発部のみを深く削ります。削る範囲を最小限にすることにより術後の赤みや陥凹を作らないように治療します。
所要時間 | 20~30分(麻酔を含む) |
ダウンタイム | 一週間ほどテープを貼っていただきます |
腫れ・傷跡 | 数日(施術部にはテープを貼ります) |
施術の痛み | チクっとする程度 |
入院・通院 | なし |
麻酔 | 局所麻酔 |
持続性 | 永久的 |
洗顔 | 当日から可能 |
シャワー・入浴 | 当日から可能 |
メイク | 当日から可能ですが、テープの周りは避けてください。 |
帝京大学医学部 形成外科 非常勤講師
美容形成外科歴 21年